「新エネ等電気利用法」の趣旨
 
 近年、我が国の石油依存度の低下傾向が停滞する中、むしろ中東依存度は高まっていること、さらに原子力発電所立地におけるリードタイム長期化等の諸情勢の変化を踏まえると、風力、 太陽光等の新エネルギーの利用を抜本的に促進し、エネルギー源の多様化を図ることは緊急の課題となっています。 また、地球温暖化対策の計画的な推進・実行が望まれている中、我が国において排出される温室効果ガスのうち、最近では、エネルギー起源のCO2が約9割を占める状況であり、環境負荷 の低い新エネルギーの利用促進は、こうした環境の保全にも寄与することができます。
 このような状況の下、2002年6月に公布された「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(以下、「新エネルギー等電気利用法」という。)は、新エネルギー等のさらなる普及の ため、電気事業者に対して、一定量以上の新エネルギー等を利用して得られる電気の利用を義務付けることにより、新エネルギー等の利用を推進していくものです。 新エネルギー等電気利用法は、2003年4月1日より施行されますが、一部については、2002年12月6日より先行して施行され、新エネルギー等発電設備の認定を受けることが可能となっています。
 
RPS制度の概要について
 
 RPS制度(Renewables Portfolio Standard)とは、「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(以下、「新エネルギー等利用法」という。)に基づき、 エネルギーの安定的かつ適切な供給を確保するため、電気事業者に対して、毎年、その販売電力量 に応じた一定割合以上の新エネルギー等から発電される電気 (以下、「新エネルギー等電気」という。)の利用を義務付け、新エネルギー等の更なる普及を図るものです。
電気事業者は、義務を履行するため、自ら「新エネルギー等電気」を発電する、若しくは、他から「新エネルギー等電気」を購入する、又は、 「新エネルギー等電気相当量(法の規定に従い電気の利用に充てる、もしくは、基準利用量の減少に充てることができる量)」を取得することになります。
 
 
(1)目的
 
エネルギーの安定供給に資するため、電気事業者による新エネルギーの利用に関する措置を講じ、 もって環境の保全に寄与し、及び国民経済の健全な発展に資することを目的とします。(法第一条関係)
 
(2)利用目標
 
経済産業大臣は、総合資源エネルギー調査会及び環境大臣、農林水産大臣、国土交通大臣の意見を 聴いて、新エネルギー等電気の利用目標を定めます。(法第三条関係)
 
 
(3)対象エネルギー
 
1. 風力
2. 太陽光
3. 地熱(熱水を著しく減少させないもの)
4. 水力(1000kW以下のものであって、水路式の発電及びダム式の従属発電)
5. バイオマス(廃棄物発電及び燃料電池による発電のうちのバイオマス成分を含む)
 
(4)義務
 
経済産業大臣は、利用目標を勘案し、電気事業者(一般電気事業者、特定電気事業者、及び特定規模 電気事業者)に対して、毎年度、その販売電力量に応じ一定割合以上の量の新エネルギー等電気の利用 を義務づけます。この義務量のことを基準利用量といいます。(法第四、五条関係)
 
 
(5)義務の履行
 
電気事業者は、義務を履行するに際して、@自ら発電する、A他から新エネルギー等電気を購入する、又は、 B他から新エネルギー等電気相当量を購入することが出来ます。 これにより、電気事業者は、経済性その他の事情を勘案して、最も有利な方法を選択することが出来ます。 (法第五、六条関係)
なお、新エネルギー等電気相当量は政府の保有する電子口座において管理されます。
 
 
(6)設備認定
 
新エネルギー電気を発電し、又は発電しようとする者は、当該発電設備が基準に適合していることについて、 経済産業大臣の認定を受けることが出来ます。 経済産業大臣は、バイオマスを利用する発電設備の認定に際しては、予め農林水産大臣、国土交通大臣又は環境大臣に協議を行います。(法第九条関係)
 
 
(7)勧告・命令
 
経済産業大臣は、電気事業者が、正当な理由なく義務を履行しない場合には、期限を定めて、義務を履行すべき旨の勧告、又は命令を行うことが出来ます。(法第八条関係)
 
 
(8)罰則
 
(7)の命令に違反した者は百万円以下の罰金に処する等の罰則があります。
 
(9)法律の施行日
 
@ 法律の設備認定関係の規定の施行日:平成14年12月6日
   ※新エネルギー等発電設備を用いて発電し、又は発電しようとする者は、12月6日以降設備の認定申請が可能です。
A 法律全体の施行日:平成15年4月1日